「0」になるすすめ

今はノマドとかいって、いろんなところに行ったり、いろんなことを変えるのが好きなのに、子供の頃は逆にすごく変化することが性格的に苦手だった。

一度愛着もったらいつまでも捨てなかったし、もちろん場所にも愛着を持つから、学校の席替えすらも嫌で、悲しい気持ちになっていたほど。

多分そんな自分が変わったのは、おそらくこの時↓だと思われる。


写真だけ見せてもわかるはずないよね。

これは忘れもしない2001年3月6日。僕が留学先のアメリカ・フィラデルフィアに着いて、初日に撮った写真。前日の夜に空港に着いたので、そのまま空港近くの安いホテルに泊まったんだけど、時差ぼけで2時間寝て早朝に目が覚めてしまった。

そして写真の中途半端な朝焼けを見ながらいろいろ考えていた時に感じた「身軽感」がすごくよかった。


この時、いろんな意味で「0」だったから。


初めて来た異国の街で、家もなく、知り合いもおらず、持っているのはトランクに入っている衣服のみ。

何もない、何も知らない、文化も違えば、言葉すらも通じない場所で新しい生活のはじまり。

この朝の日の出は、僕の新たな人生の日の出でもあった。

…なんてロマンチックな気分に浸れたのもよかったけどw、とにかく完全な0からリスタートできるスッキリ感というか、爽快感というか、そんな「0」な感じを経験できたのはでかかったし、その後の自分の思考回路に大きな影響を与えたことは間違いない。

もちろん不安がなかったといえばウソになるけど、正直ほとんど感じなかった、てか覚えてないから本当になかったかも。とにかくこれからの生活にワクワクしていた。

だって考えてみてよ、何もない&何も知らない、そして誰も自分のことを知らないんだから、これから「どんな自分にでもなれる」わけ。日本にいた時の諸々の煩わしさやしがらみがないから、どうにでも行動できるし、どうにでもなれるのよ。そしてもう「やるしかない」んだから、覚悟なんて意識しなくても勝手に固まっちゃってるの。


そんなあの時の「気分」を思い出しながら、すごく強引な提案をします。
失うのが怖くて動けない、行動できない人には、一度「徹底的に失ってみる」ことをおすすめします。

そうすれば「何もない」ことがそんな大したことじゃないことがわかるから。心身ともに再起動、リフレッシュできること請け合いですわ。

もちろんホームレスになれって言ってるわけじゃないよ。金銭的にまで0になるのは、僕も経験したことないのでアドバイスできませんw

長くその場所で暮らしていると、人間関係とか、社会的な評価や立場とか、一度得たものを失いたくないばっかりに、精神的にがんじがらめになって、嫌な気分のまま何も変えられず…みたいなことになりがちだけど、そんなんで精神を病んだり、それこそ自殺とか考えてしまうようだったら、一度全部縁切って引っ越しちゃうのも手だと思う。

もちろん各自の生活があるから簡単には言えないけど、一度0になると、わかることがいっぱいある。

・住めば都はほとんどの場合で正しい。
・自然体でいれば友達なんて勝手にできる。
・言葉が通じなくてもなんとかなる、どうにでもなる。
・けっきょくは楽しんだ者勝ち。
etc...


やっぱり「ここじゃないとダメ」「これじゃないとダメ」という発想は、自分を自ら狭い囲いの中に入れちゃうようなもの。逆に「どこだって生きていける」くらいのメンタリティがあれば、もっと気楽に楽しく生きていけるんじゃないかな。多分、似たような経験のある人なら、この感覚を共有できると思う。

それが簡単に経験できるのはやっぱり海外だね。僕が海外に行きたがるのは、あの気分をまた味わいたいからかもしれないな。


[PR] 有機野菜・低農薬野菜宅配のらでぃっしゅぼーや。まずは安心食材を試してみませんか?