日本の自然を見に行こう!

佐賀に疎開してきて、実質的に佐賀と東京のディアルライフを送っているわけだけど、その2つの街を移動する足は、飛行機でも新幹線もなく、「夜行バス」。時間はかかるが、夜間を移動に使える効率の良さや、価格の安さ、予約のしやすさで、すっかり夜行バス好きになってしまった。(この夜行バスに関しては、あとで詳しく記事にしようと思う)

夜行バスは、「寝る用」のバスなので、夜間は電気は消され、カーテンが閉められる。それでも窓側に座った僕は、カーテンに頭を突っ込んで、毎回バスから夜の景色を眺めている。窓から見える景色は、夜でもとてもきれいで、まるで夜の日本の自然に抱かれながら走っているような気分になるのだ。


緑が生い茂った山々の谷間には川が流れ、平地には畑が広がり、時々かすかに街灯が見える。日本はホントに「山の国」なんだなぁと思いつつ、僕らはこの自然に生かされているんだなぁ、ありがたいなぁ、なんて思う。僕らが豊かに暮らせるのは、この豊かな自然のおかげだ。

と同時に………

原発事故によってその日本の自然を激しく痛めつけてしまっている現状に、心が痛くなった。そして今まで自分たちのことしか考えてなかった自分に、ちょっとショックを受けてしまった。



原発事故が起こった3.11以降、僕を含めた東日本に住む人たちは、誰一人例外なく苦労をしているだろうし、皆多かれ少なかれ「被害者」の意識を持っているに違いない。もちろんそれは当たり前のことだ。でも同時に、自分たちも自然に対して、恩を仇で返してしまった「加害者」だという意識を持つことが必要だ……なんてことを、反省しつつ思った。

それはただ自然に対して申し訳なく思っておしまいではなく、これから原発をとめ、クリーンなエネルギーを開発&選択していく上での「理念」「原動力」に変わるような、重要な意識付けだと思うんだよね。



今日、東京で6万人規模の原発やめろデモがあったらしい。世界的におとなしいと言われている日本人(世界ではなんで日本人は怒らないのか?と疑問に思われているらしい)が、これだけ集まって声を上げた。これは何かが変わるかもしれない、という期待を感じさせるデモだったと思う。これからもどんどんやってほしいし、僕も機会があれば参加したい。


そして、デモもいいけど、

たまには東京を出て、日本の自然を見にいこう。

なんてことも提案したい。


本当は福島の自然を見るのが一番いいのだけれど、それは今のところは危険なので、放射能汚染が少ない場所で、山や川に触れ、自然を堪能しよう。そうすればきっと、原発事故に対して、今までとは別の感情が出てくることだろう。その別の感情とは、被害者ではなく、加害者としての感情だ。目の前の美しい自然と、原発事故を重ね合わせて考えた時、普段感じてる事故への怒りや恐怖よりも、ただ自然に対して申し訳ないと思う気持ちが前面に出てくるに違いない。

これから脱原発し、クリーンなエネルギーにシフトしていく段階では、まずはその自然に対する気持ちがベースに来るべきだと思うし、逆にそれなしで、「原発やめろ!」「東電つぶせ!」と叫びつつ、経済的な数字とその影響だけを考えているようでは、脱原発が単なるスローガンだけで終わってしまう危険性が高い。

もちろん東日本の自然を汚し、自分らの生活すら脅かしている原発と、保身に走る卑劣な責任者たちへの怒りのパワーも必要だろう。でも今はそっちばかりがフォーカスされがちだし、そういう負のエネルギーってのは、ほとぼり冷めるのと同時に薄れてしまうパワーだから、まずは「自然のため」という思いをみんなでシェアする必要は絶対にあると思う。

なので、まずはちょっと電車や車とかで、自然豊かなところに行ってみようよ! 自然らしい自然に触れることなく、電車で毎日都心と自宅を往復して生活しているような人たちは特にね。


本当はこういう「自然を守ろう!」的なことを書くのは、なんかベタというか、当たり前すぎて正直気が引けるのも確かなんだけど、これ、東京に住んでるとやっぱりわかっているようで、わかってないんだよね。僕自身、さっき書いたように、夜行バスで自然眺めたり、疎開先の佐賀で山に囲まれて生活したりしながらやっと気づいた感じだから。実際行って触れないとわからないのよ。


だから、大規模な原発反対デモに驚きと期待を感じた今日、あえて書いてみた所存でございます。


頑張ろう日本。ごめんなさい自然。もう二度としないように頑張ろう日本。



おしまい。


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